日本語にはたくさんの慣用句(かんようく)がある。
慣用句って何???っていうみんなのために簡単に言うと
2語以上の単語がくっついて、それ全体が特定の意味を表すもの・・ますますわからない?
例を挙げてみる。
①【頭が固い】 ②【頭を冷やす】・・いきなりこんな感じの慣用句が出てくる(^_^;
もっと違うものを・・
③【頭に血が上る】 ④【頭が上がらない】 ⑤【頭が切れる】似たり寄ったり・・
パッ!と浮かばないもんで、身体の部位を使った慣用句を『頭』から考えて・・浮かんだものを列挙してみた。
これらを見てわかると思うが、けしてストレートな様子や行動を表したものではなく、別の意味を表現するものだ。
①なら『柔らかで自由な考え方ができない』や『その場その場に合ったやり方ができない』というような意味になる。けして、実際に頭を触ってみて、かった~いっ(;゚ロ゚)というわけではない。
②は『気持ちを落ちつかせる』とか『冷静になる』などの表現に使われる。
③は『カッとなる』とか『興奮する』になるし、④は『対相手に引け目を感じていて対等の気持ちでいられない』だろうし、⑤は『あたまの回転が速くててきぱきと物事の処理ができる』ことを指す。頭が切れて血を流しているワケではない。
手話にももちろん慣用句がある。
思い出と共に例を挙げてみたい。
手話で、有名な慣用句といえば【目が高い】【目が安い】ではないだろうか?日本語の【目が高い】という慣用句と混同していると大間違いだ(^_^;
昔々、手話の学習をスタートしたばかりの頃、直ぐにこの表現に出会った。年配のDeafさんが私の似顔絵を描いてくれるということでモデル気分で座っていると、Deafさんがガサゴソと何かを探し始めた。尋ねてみると「消しゴムがない!」という。さっきまでここに置いていたのに・・というので私も一緒に探すことに。雑誌やら書籍がところ構わず雑多に置かれた机。私は本のページに挟まっていた消しゴムを発見した♪
「あった~♡」
すかさずDeafさんが【目がたか~い】と手話表現!
その頃の私は、日本語の【目が高い】を連想したため、妙なズレを感じた。手話を日本語にすり替えてしまっていたのだ。日本語の【目が高い】は『ものを見分ける力に長けている』『価値がわかる』というような意味だと思うが、手話のそれは『視覚認知力が高い』・・いわゆる落としたコンタクトレンズをすぐに見つけることができるような能力を指すのだ。なので【目が安い】はその逆の状況で使われることになる。
その他には、人が気付きにくいものをすぐに気付くという場面でも使われることがある。
友人のDeafさんがカラコンの色を変えていて、それに気付いた私は「カラコン変えた?」と聞いたことがある。すかさず「【目が高い】!!」と言われたことがあった。「いやいや直ぐにわかるでしょう!」と言いながら笑い合ったことを思い出す。
苦い思い出もある。
ある通訳者の先輩が「【目が高い】の使い方が変だ!」「【目が安い】という慣用句はない!」とネイティブDeafさんにとくとくと説明していた場面に出くわしたことがある。今はもう、そのような空言をいう通訳者はいないと思いたい。
英語にもあるよ♪
It's raining cats and dogs.
これも慣用句!《犬と猫が雨になって降ってくる》?《犬と猫に雨が降っている》?実は【どしゃぶりだ】が正解!
When pigs fly!
《ブタが空飛ぶ》?これはあり得ない話。【不可能だ!】【ありえない】が正解!
It's not my cup of tea.
《それは私の紅茶ではない》??だったら、It's not mine.の表現が自然のような気もする。これは【それはあまり好き(得意)ではない】と言う意味になる。なんだかとてもオシャンな言い回しではないか(・o・)
どうしてこんなに面白いのだろう?!
言語が違えば慣用表現もさまざま♪
おもしろい慣用句あるよ!って世界中の人に教えて欲しいと思う今日この頃だ☆
Question④